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120%ってなんだよ!100%を超えていい表現とダメな表現について調べてみた

投稿日:2019/02/16 更新日:

どうも、細かい男さささきです。

世間では、“120%勝つ!”などというバカげた表現がよく使われている。
これに関して、私は昔からイライラさせられている。

 

雨上がり決死隊の宮迫博之は反社会勢力の方からのお金を「2000%受け取ってない」と答えていた。

 

なに100%超えてんだよ!あの戸愚呂弟ですら100%は越えなかったんだぞ!、と
(100%中の100%という謎の表現はしていたが)

普通に考えて、強調するために大袈裟な表現をしているに過ぎない。
そんなことは分かっている。

ただ、イライラしてしまうから “100%”の使い方、考え方をまとめることにした。

分かりやすい単位の変換

まず大前提としての単位変換の法則

※不要なら飛ばしてね

 

百分率と少数

 

少数の数字を100倍すると百分率になる

例)
0.55×100=55%

逆に百分率を100で割ると少数になる

55%÷100=0.55

 

歩合

0.1=1割
0.01=1分(ぶ)
0.01=1厘(りん)

野球の打率では
2割3分1厘などと表現される。

これは
0.1が2つ
0.01が3つ
0.001が1つ
と考えると分かりやすくなる。

2割3分1厘=0.231

%を倍に変換する

100で割って単位を“倍”に変換する

例)300%の場合・
300%÷100=3
よって

300%=3倍
となる

 

●同じ表現●

1%=0.01倍=0.1割
10%=0.10倍=1割
100%=1倍=10割
1000%=10倍

ということで

100円の0.5倍は50円
100円の50%は50円
100円の5割は50円

 

例)賭けごとをして元手の10000円が15000円に増えた場合

 

元手の10000円が0.5倍増えた
元手の10000円から50%増えた
元手の10000円が5割増えた
元手の10000円が150%になった

と表現できる。

 

100%を超えてはいけない表現

どんな時に100%を超えるとおかしいと感じるのだろうか。
100%を超えない条件を紹介する。

 

①確率

例)10円玉を床に落とし、表が出る確率

表50%
裏50%
の確率なので100%は超えない。

②割合

在校生100人が卒業試験を受けた場合の合格率
・100人が合格した場合(合格率100%)
最大値である“全員合格”が100%なので、理論的に100%を超えない。

100人受けて60人合格した場合
60%の生徒が合格(合格率60%)
60÷100=0.6%
0.6×100=60

例えば100人受けた試験の合格者が120人である場合は合格率120%となる。
しかし、これは理論上ありえないので100%は超えない。

・果汁100%オレンジジュース・
このジュースに入っている果汁100%のうちオレンジが100%入っているという意味。

よって100%が最大値。
この場合も、100%は超えない。

100%を越えてもおかしくない表現

①乗車率を表す場合

たとえば、定員10名のエレベーターに子供ばかりで15人乗れたとする。

定員10名で100%なので、15人乗った場合は乗車率150%になる。

 

②人気ゲームの体験会に申し込んだ場合

定員が100名のところに100名が申し込んだ場合、申し込み率100%
200名申し込んだ場合は申し込み率200%となる。

 

③リフティング回数

1ヶ月前は連続でリフティングできる回数が10回だった。
しかし、今日は20回できた。

1ヶ月前の10回を100%とした場合、今日の結果は200%になっていると表現できる。
通常は「2倍」と表現することが多いが、意味は同じ。

 

④パンの生地

パンの生地が焼いて膨らんだ場合

オーブンに入れる前のパンの生地が、焼いたことによって150%に膨張したなどと表現できる。

 

⑤比較

A(安い)充電池に比べて、B(高級)充電池の方が500%長持ちする。

100円で買える充電池よりもブランドものの充電池の方が数倍電池持ちが良いという話で使われる表現。

 

⑥感覚的表現

 

「300%負けねぇ!」
「不快指数400%」
「100%中の100%」
この数値に何の理論的根拠がないとしても、何も問題はない。表現は自由だから。

これを聞いてイライラする人がいるとしても、表現は“自由”

 

●なぜ100%を超えた表現をするのか●

それは、ずばり強調するため。

例)
「300%Bチームが勝つ」
「110%本物」

これらは正確な値ではなく、表現する者の気持ちやノリで100%を超えているにすぎない。
あくまで一つの強調表現であるため、仮に“1億%”と言っても問題はない。

 

コインの裏が出る確率を示す場合においては、100%を超えた表現が使われることはない。

 

一方で
AチームがBチームに勝つ確率は?
ボブが卒業試験に合格できる確率は?
というと正確な%は分からない。

 

このような場合は、俗っぽい表現方法として100%を超えることがある。

あえて言い換えるならば、他の表現として

 

「絶対にBチームが勝つ」
「絶対本物」
「100%絶対に負けない」
「絶ッッッッッ対に負けない!」

などと表現をして強調を強めるために用いられる。

 

専門家が堂々と使った“110%”という表現

2019年1月にバンクシーの作品に似た絵が東京都港区の防潮扉で見つかった。
東京都は絵が本物かどうかの調査を依頼。

その専門家が鑑定した結果「110%本物」と発表した。

 

※バンクシーと鑑定した専門家について
素顔も本名も不明なアーティスト。
英国を中心に、街中の建物などにメッセージ性の強い作品を描く。2018年にはオークションで落札された作品を直後にシュレッダーで細断したことが話題となった。

ちなみに鑑定したのはロンドン近郊のアートギャラリーで様々なバンクシー作品を所蔵する鑑定家、ジョン・ブランドラー氏。

 

これも強調表現であるから間違いではない。

ただ、せっかくの専門家なのに俗っぽい表現をすることによって信頼度を落とすことにならないのだろうかという点が気になる。

 

それに、10%増しでは強調が弱くて自信があるんだかないんだか分かりにくい。
本当に自信があるなら“300%”くらい言っておけばいいのにと個人的には思う。

ただの強調表現なのに謎の謙虚さを出しているところが不思議だ。

 

120%を日本語に直した結果、スッキリした件

これは“120%“に限った話になるのだが、日本語に直すと一応納得できるような気がしてくるので紹介する。

日本語には“十分“と”十二分“という言葉がある

大辞林で調べると

●十分●

条件を満たして、不足がないさま。満足できるさま。 「 -な栄養をとる」 「二人で住むには-だ」 「 -に話し合う」 「休養-」

( 副 )
① 思い残すところなく。 「 -楽しむ」
② 不足するところなく。 「もう-いただきました」 「 -気をつけて下さい」 「金は-持っている

●十二分●
十分すぎるほどたっぷりしている・こと(さま)。「じゅうぶん」を強めた言い方。 「 -の成果をあげる」 「 -にお礼をする」

 

引用:三省堂 大辞林

 

これは、無理やり当てはめた考え方になるかもしれないが

 

“十分”を“100%”と考えると
“十二分”は“120%”と考えることができなくもない。

100%超えで一番耳にする120%という表現は、もしかしたらここから来ていたりして・・・と思わないこともない。

 

結論

今まで100%を超える表現にイライラしてきたが、実は何も間違っておらず問題ないということが判明した。

“120%”や“300%”といった表現は、ただ100%を強調しただけの表現ということでアリ!
私は今後も使うことはないが、表現の一つとしてはアリということに落ち着いた。

 

こんな細かいこと気にしている人は、あまりいないだろう。友人に話したら「疲れるからやめて」と言われてしまった。

私が言っていることは1000%間違っていないにもかかわらず、残念な出来事であった。

 

ではまた。

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